コロナ災害下、原発事故避難者にも様々な影響が及んでいるのではないかとの危機感から、ひだんれん、「避難の権利」を求める全国避難者の会、避難の協同センターの 3 団体は「新型コロナ災害下における原発事故避難者の暮らしと住まいの不安に関する緊急アンケート調査」に取り組み、合わせて緊急相談フォームを開設し、必要な方に緊急支援を行いました。

5月26日から8月31日にかけてオンラインで実施した調査に、福島県外からの避難者も含む95人から回答があり、緊急相談フォームは今後も継続することにしました。

限られた数の回答ではありましたが、少ない声の中からでも、非正規雇用や不安定就労が多く限られた収入しかないこと、単身世帯は公営住宅に入居できないこと、民間賃貸の入居者が特に家計が逼迫しているなど、原発事故避難者の窮状が垣間見えました。原発事故避難者が、現在でも厳しい生活状況におかれ、コロナ災害がさらに追い打ちをかけていることが読み取れるアンケート調査から、国と福島県に提言を提出します。

【PDFファイル】「新型コロナ災害下における原発事故避難者の暮らしと住まいの不安に関する緊急アンケート調査」のまとめと分析、提言

原発事故避難者の生活保障に向けた緊急提言

1. 避難者の緊急実態調査と福祉・民間連携による生活困窮者の早期発見と支援をおこなうこと

私たちはこれまでも繰り返し原発事故避難者の実態調査を実施するよう国・県に求めてきた。しかし今もって、福島県からの避難者にも福島県以外からの避難者にも包括的な実態調査は一度も実施されていない。コロナ災害における避難者の窮状は今回のアンケート調査にも表われている。復興支援員の戸別訪問休止中の孤独死も発生している。

国と福島県が、全国広域に散らばり多様な困難の中にある避難者の実態調査を早急に実施し、避難先自治体の行政職員、社会福祉協議会職員、民間支援団体との連携、戸別訪問等により、生活困窮者を早期に発見して必要な生活支援をおこなうことを求める。合わせて避難者の生活相談ダイヤルを設置すると共に相談内容統計も公表することを求める。

2. 住宅支援を再開し継続すること

住居は人間の生活を支える基盤である。アンケート調査でもコロナ災害によって追い詰められている実態が明らかになった。特に民間賃貸住宅に居住する避難者の家賃負担が増している。

国と福島県が、家賃補助を再開し、公営住宅への特定入居と単身世帯でも入居できるよう入居要件を緩和することを求める。さらに民間住宅を公営住宅とみなして入居できるようにする等の諸施策を早急に求める。

3. 医療・介護保険等の保険料・窓口負担(利用者負担)の減免措置の打ち切り・縮減を行わず、減免措置を継続すること。対象地域を拡大すること。

医療・介護保険等の保険料・窓口負担(一部負担金)の減免措置は、文字通り困窮世帯の命綱となっている。今回のアンケート調査からも、原発事故の影響が長期化し、コロナ災害が追い打ちをかける状況にあり、減免措置の打ち切り・縮減が即座に生命の問題に関わることは明白である。

国は、来年3月に減免措置の見直しを行うとしているが、減免措置の打ち切り・縮減を行わず、減免措置を継続するよう求める。また対象地域を拡大するよう求める。